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2015年07月07日

緑内障と白内障〜9〜


白内障は遅かれ早かれ、誰しもがかかる病気です。

ですから、誰しもができるだけ軽い症状で、進行を遅くしたいと考えると思います。

今回は、白内障の発症や進行を抑える『予防法』を考えてみたいと思いますので、
実践していただいて、健康で豊かな生活に役立てていただきたいと思います。


● 白内障に早くなりやすい人の傾向

白内障発症率の統計によるよると、
50代で15%、60代で30%、80代で90%、90代でほぼ100%
となっています。
この数字からも、
白内障の最も大きな原因は『加齢(老化現象)』であることがご理解いただけると思います。

しかし、最近では白内障の低年齢化が進み、
早いケースでは30代で発症する人もいます。
では、白内障低年齢化の理由は何でしょうか?
白内障になるひとつの原因に『紫外線による酸化』があげられます。
WHO(世界保健機関)の報告によると、
白内障の約20%は紫外線が原因だ言われていますので、
紫外線が白内障と深く関わっていることは確かです。
紫外線は太陽光線に含まれる光線のひとつですが、
紫外線が目の水晶体に当たることで
水晶体に含まれるたんぱく質を酸化させ、水晶体が白く濁るからです。
『加齢』や『紫外線』をキーワードに考えてみると
身体の酸化を防ぐ『抗酸化』物質を積極的に摂ることで、
ある程度の予防効果が期待できると考えられます。

次回は白内障を予防する食べ物について触れてみたいと思います。
posted by あまの眼科 at 09:00| 緑内障と白内障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月02日

緑内障と白内障〜8〜

● 水晶体超音波乳化吸引術とは?


実際の流れをもう少し詳しく確認してみます。
麻酔をしてから手術を行うので、
痛みを感じない方がほとんどです。
また、傷口を縫う必要はありません。

@ 水晶体前襄の切開
黒目と白目のさかいを3−5mmくらい切開した後、
水晶体の前の膜を直径約5mmの円形に取ります。

A 水晶体の中身の乳化吸引
超音波白内障乳化吸引装置を用いて、水晶体の中身を乳化し吸い出します。

B 眼内レンズの挿入
空になった水晶体嚢内に、直径6mmの眼内レンズを折りたたんで挿入します。

C 眼内レンズの固定
眼内レンズは、眼内レンズを支える脚により水晶体嚢内に固定されます。

誰でも日帰り手術ができるのかと言えば、
そういうわけでもありません。

・ 患者さん自身のご希望
・ 通院が可能かどうか
・ 介助してくださるご家族の都合
・ 白内障以外の眼や全身の病気
など、
いくつかの要素を総合的に判断する必要がありますから、
医師と相談しながら決めるのが良いでしょう
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2015年05月26日

緑内障と白内障〜7〜


“白内障”のお話では、前回は白内障の『治療法』についてお話しました。
今回は、白内障の治療法の中でも『手術』についてお話したいと思います。

白内障の場合、薬では水晶体の濁りを完全に取り除くことができないので、
白内障が進行してしまうと手術以外に視力回復の手段はありません。
「なるだけ手術を受けずに治したい」
というのは正直な気持ちだと思いますが、
日常生活に支障がある場合には、手術を検討したほうが良いでしょう。
一体どんなことをするのか分からないという方も多いと思いますので、
白内障の手術について簡単に解説をしてみたいと思います。

● 白内障は日帰り手術なの?


白内障の手術には、「水晶体超音波乳化吸引術」と
嚢外(のうがい)摘出術」の2種類があります。

日帰り手術を受けることができる医療機関が増えていますが、
日帰り手術になるのは「水晶体超音波乳化吸引術」です。
手術の時間は10分〜20分ほどで、身体のことや費用のことなど、
いろいろな面で患者さんの負担や危険性も少なく、
多くの患者さんが日帰り手術を希望されます。
水晶体音波乳化吸引術は、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、
眼内レンズ(人工のレンズ)を入れるという方法で行われます。

白内障が進行してしまっていて、核が固くなっている場合には、
水晶体の核を丸ごと取り出す方法で手術を行うこともありますが、
これが嚢外摘出術になります。

次回も手術について詳しくお話させていただきますね
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