スマホやパソコンなど、目を酷使することが増えた現代人には
「目の不調」を感じている方がたくさんいます。
ひと言で「目の不調」と表現していますが、現れる症状はさまざまですし、
「そうたいしたことはないだろう」と見過ごされているケースも少なくありません。
そんな「目の不調と病気」について、今回は「目やに」を確認していきましょう。
◆目やにが出る…その原因は?
目やにが発生する原因は2つあります。
1つは、目の代謝活動で作られるもの。
目も身体の他の組織と同じように代謝をして、古い細胞を入れ替えています。
朝起きたときに見られる少量の目やにというのは、身体の正常な代謝活動の老廃物です。
もう1つは、目の炎症反応で作られるもの。
この場合には、病気の種類によって、色や状態が少し異なってきます。
細菌による感染が原因の場合には、黄緑色でドロっとしたうみ状の目やにが発生します。
花粉症などのアレルギーが原因の場合は、涙のようにサラサラした水状の目やにが発生します。
ウイルスによる感染が原因の場合は、白くネバネバと糸を引いたような目やにが発生します。
このように、目やにが発生する原因によって、色や状態はさまざまですので、
病気のサインのひとつとして、よく観察しておくことが重要です。
◆目やにが出る時には?
目の病気の炎症反応として目やにが発生するのは、
細菌やウイルスなどの異物が目に侵入したときに、身体で起きている免疫反応の1つです。
体内の白血球によって、取り込まれたり分解されたりした異物が、体外に排出されています。
この場合の目やにの中には、細菌やウイルス、細菌と闘った白血球などが含まれています。
いつもと少し違う目やにが出る場合には、
細菌やウイルスがいる可能性が考えられるということですから、
少し注意したほうが良いでしょう。
清潔なティッシュペーパー、ガーゼ、綿棒などで拭き取り、きちんと処分するようにしましょう。
また、拭き取った後は、手を石けんで洗いましょう。
原因を知るためには、眼科を受診するのが一番です。
たかが目やにと安易に考えずに、いつもと違う目やにが出る場合には、医師の診察を受けてください。
気をつけておきたいのは、治療で使う点眼薬です。
目やにの中には細菌がいる場合がありますので、
目薬をさすときに目薬の先がまぶたにくっついてしまうことを避けなければいけません。
目薬の先とまぶたがくっつくと、目薬の中に目やにや菌が入り、薬の中で繁殖してしまうことがあります。
目薬を清潔に保つために、点眼薬の効果を得るために、正しい点眼方法を心掛けましょう。