● 近視とは?
遠くにピントが合わない眼のことを、近視といいます。
遠くを見たときにピントが合わず、ものがぼんやり見えてしまう屈折異常のことです。
以前は近眼という呼び方が一般的でしたが、最近は近視と呼ぶことが一般的になっています。
近視は増加傾向にあり、特に小中学生ではその割合が年々高まっていると報告されています。
また、近視の進行は、20才半ばまでに止まると従来は言われてきましたが、
近年は目の酷使などによりそれ以降にも進むことが多くなっています。
● 近視の症状
近視は、近くははっきり見えても、遠くを見ると、ものがぼけて見えてしまいます。
そのため、メガネやコンタクトレンズで矯正しないと、
• 目を細めて見てしまう
• 歩行中、つまづきやすい
• 肩こりしやすい
• 根気がなく飽きやすい
など、日常生活でも不便な思いをすることがあります。
目を細めると少し良く見えるようになりますので、お子様が遠くを見るときの顔つきに注意しておきましょう。
● 近視の原因
近視は、遺伝と環境によって起こると言われ、遺伝要因が強い人と、環境要因が強い人とがいます。
環境が原因の場合、近くを長い時間見る遊びや作業が、発症・進行に影響します。
環境による近視の進行は、一般的には、2歳〜25歳くらいまでです。
中年以降になって近視が現れたり、進行したりする場合は、別の病気が関わっている可能性があります。
原因のひとつとして、糖尿病などの代謝異常疾患が考えられます。
また、白内障の進行にともなって近視が現れることもあります。
また、パソコンワークなどの目の酷使も影響します。眼精疲労が視力低下の原因という場合もありますから、
あまり目を疲れさせない工夫が必要かもしれません。
● 近視の治療
メガネやコンタクトレンズで矯正するのが一般的な方法です。
特に学生の場合、視力が0.8未満なら、学業に支障が出ますので、きちんと治療をしましょう。
よくメガネとコンタクトレンズのどちらが良いのかという質問を受けますが、
近視の状態によってケースバイケースと言えます。
症状に応じて、常に装着するのか、それとも必要な場合に装着するかも変わってきますので、
一度きちんと眼科医で相談することをオススメします。